2023.08.25 | 健康コラム
AかBか?2つのコントロール
コロナの束縛から解放されて来た。
「4年ぶりに通常開催される○○」のフレーズとともに紹介されるイベントを、よく見聞きするようになりました。
各地で開催される花火大会もそのひとつ。ここ数日の間にコロナ前と同様に開催されています。
新潟の長岡まつり大花火大会。我が家は残念ながらテレビ鑑賞でした。それでも圧巻で壮大な模様は十分に伝わって来ました。
長岡空襲の犠牲者に向けた鎮魂・慰霊の想いが込められているという。
幸いにも日本は平和で居られるから、冷静に、そしてゆとりをもって感慨にふけることができます。
奇遇にも今日は長崎原爆の日でもあります。
いつもと変わらない平穏な生活の有り難さを、肝に銘じなければなりません。
割物花火(球形に広がる花火)は、日本が世界に誇る夏の風物詩です。
どの方向からでも同様に観ることができる。
そして色彩の豊かさもすばらしいですよね。
一発一発の花火にはいろいろな種類の火薬が仕込まれています。
花火師の腕の見せ所がギュッと詰まっています。
多彩な色の表現は、火薬に混ぜ込んだ金属化合物の炎色反応を応用しています。
炎色反応…確か中学校の理科で教わりましたよね。
黄色;ナトリウム、黄緑色;バリウム、緑色;銅、紫色;カリウム。よくテストに出題されたのは、真っ赤に発色するストロンチウム。なつかしいですね。
当時の炎色反応に関する授業内容は、それぞれの金属を燃やした時の色を覚えるだけでよかった。
一転して論理的な理解が必要な化学反応、「酸化還元反応」の単元もありました。
ところでパーマをかける時に使う2種類の溶液。ここではA液B液としましょう。
各溶液の主な働きは以下の通りです。
先ずA液は、もともとの髪の中にある成分同士の結合を切断すること。
要するに髪の毛を腰が抜けたヘロヘロ状態にします。システイン結合(S-S)を-SHとHS-に分離します。還元作用を起こすアルカリ剤です。
そしてB液は一旦切り離されたSとSを再結合させます。
この時は酸化作用によって髪にクセを付けるわけです。
これも学校で習った「酸化還元反応」を利用しているのです。
ちなみにパーマ液はそれぞれ酸化還元反応を起こす薬剤なので、医薬部外品に指定されています。
私には30年間お世話になっている理容師さんがいます。
先日その方から興味深い話を聞いた。
本来A液で浸った髪を一旦洗い流すのが、正式なパーマ液の取り扱い方らしい。
上述した利きの良い酸化還元反応を促すために、A液でアルカリ性に傾いた髪の毛を、一旦中性に戻してからB液を使うべきなのだと言うのです。
アルカリ性に傾いている状態を酸性に変換するために、邪魔になるアルカリ性の素、A液を洗い流したほうが良いのです。
酸性とアルカリ性、そして水素イオン濃度。
言い換えれば「pH値」の調整をスムーズに行えるように配慮すべきなのです。
だけど巷の理美容店のほとんどは、A液を濯ぐことなくB液を追加してしまいます。
その点、私の理容師さんはちゃんとやってくれる。
では、なぜ途中で洗い流さないのか?尋ねてみた。
答えは簡単、「面倒だから」。
水道料金の節約もあるのでしょうかね??
私たちは毎日食後に酸性を中性に戻している、もしくは戻そうとしている部位があります。それはお口の中です。
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