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2023.09.20 | 健康コラム

「かじる」と「噛む」

世界陸上2023ブダペスト大会が閉幕しました。
フィールド競技に於いて、日本人女性として初めて、北口榛花選手が金メダルを獲得しました。
種目はやり投げ。単身チェコで修業した努力が実ったのですね。良かったですね!

笹川スポーツ財団などのWebサイトによると、歴代のオリンピックに初めて参加した日本人女性は人見絹枝さんです。
人見さんは女性アスリートという地位すら確立されていなかった時代に、全世界に閃光を放った偉人です。
獅子奮迅の活躍によって、数々の成績を残した現代のレジェンドです。
アムステルダムオリンピックでは初出場した上に、トラック競技800メートルで銀メダルも獲得しました。
前出の北口さんが単身でトレーニングに励んだチェコ(当時のチェコスロバキア)のプラハに、人見さんの万能選手としての功績を讃える記念碑があります。
不思議な縁を感じます。
世界に認められた証しと言っても良い。
人見さんがメダルを取った日は1928年8月2日。
その64年後の同日(現地時間は8月1日)に、有森裕子さんがバルセロナオリンピックのマラソン競技で、日本人女性2個目の銀メダルを獲得しています。
奇しくも人見さんの命日も8月2日なのです。
命を懸けて走り、幅跳びで好成績を挙げ、そして円盤を投げた。 女性の競技参加の更なる推進に尽力され、24歳の若さで亡くなったのです。
8月2日に奇縁を感じますね。

陸上に限らず、バトミントンや水泳、バスケットボールにラグビーなど、世界選手権(ワールドカップ)が開催されています。
一時期メダルを噛むパフォーマンスが流行った。
他人のメダルを調子付いて口にくわえて、周囲のバッシングを喰った市長がいましたよね。
首長として軽率な行為の極みですな。
みなさんはこのところの競技大会で、メダルを噛む選手を見ましたか?
幸いにも私は見ていません。
ようやく変な流行り事が失せてくれたと安堵しているのです。
カメラマンが選手にメダルを噛むように要求しなくなったのでしょう。
新型コロナのパンデミックがあって、衛生面に配慮されたからなのか?
けど、そんな不可解な真似を見掛けなくなったわけが、他にもあって欲しいと思っています。
憧れていたメダルを獲得した感情表現と、それを「かじる」という行為が、どうしても結び付かないのです。
いくら自分が獲得したメダルであっても、かじる行為は浅ましい。そう思えて仕方がありません。
もし人見さんがメダルを噛む行為を見たら、一体どう思うのでしょうか?
狐につままれたと言うか、あっけにとられたような気持ちになってしまうのかも知れません。
人見さんの銀メダルは戦争中の金属類回収令を潜り抜け、彼女の寝具の中にひっそりと眠っていたそうです。
出来る事なら一目拝んでみたいと思う人は、私だけではないでしょう。
おまけとしてですが、女子のゴルフトーナメントやテニス大会での一コマ。
優勝カップにキスするシーンもどうにかならないものか…と気になっています。
打って変わって、食後の度に歯ブラシを口の中で動かすことは大歓迎なのです。

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