column 健康コラム

2023.11.22 | 健康コラム

心身の健康

今アーバンスポーツが熱い。
選手層が若いのです。
BMXやスケボー、ボルダリングなどが世に登場して久しい。
そしてリードとスピードが加わったスポーツクライミングやスラックライン、バルクールもお目見えしている。
オリンピックパリ大会で初めて種目入りするブレイキンにも、密かに期待を寄せています。

これらのスポーツも当然に競技として勝敗を争う。
だけど今までになかった人気を集める要因があるように思う。
選手たちそれぞれが繰り出すトリック(技)が独特だし、お互いの健闘を讃えあう姿に清々しさを感じるのです。
10代の選手がゴロゴロ居ますよね。
そして選手たち自身が競技の場・空間を共有し、同じ時を楽しんで過ごしている。
そんなシチュエーションが分かるから、思わず観ている側も微笑んでしまうのです。
世界選手権という大舞台なのに、観ている側に無邪気ささえ伝わって来る。
大技に挑んだファイトあふれるプレーを賞賛し合う光景はすばらしい。
トリックが失敗しても、次のチャンスに挑む悲壮な決意が見て取れる。

この盛り上がりを助長しているのが、感情の入った実況だ。
選手たちのパフォーマンスを盛り上げる効果は絶大です。
「カッコいい!」「ライバル同士がトリックで会話しているぞ!!」などの表現が、
観戦している我らに期待感を抱かせてくれる。
だから高難度の技が成功した瞬間、こちらもその達成感を共有できる。
私から見れば、孫と言ってもよいくらいの子どもたちから元気をもらっているのです。

話しは変わります。
ツタンカーメン王の黄金のマスクを発掘するきっかけは、ひとりの男の子によってもたらされたのをご存知でしょうか?
発掘作業の手伝いで水を運んでいた子どもが、大きな水瓶を倒してしまった。
そこから流れ出た大量の水が、ツタンカーメン王の眠る王室に通じる階段を露わにしたのです。
単なる偶然であっても、世紀の大発見に導いたことには変わりない。
その子は大手柄を挙げたのです。

今中東や東欧の一般市民が激しい戦禍に見舞われている。
そこにはそれぞれの国の将来を背負って立つはずの、大勢の子どもたちが犠牲になっている。
将来その子たちにカッコいい生き方を楽しんもらいたいのに、国家間のエゴイズムに翻弄され、命を落としているのです。
傷付いた彼らを思うと平静でいられるはずがありません。
命脈を保とうとしても、水すら飲めない境遇に打ちのめされています。

食事に在り付くことができるだけでも、幸せと思わなければなりません。
だけど一見食生活が豊かに見えても、実は“不健康”と言う名の底なし沼に嵌まってしまいます。
社会に夢を与えてくれるはずの子どもたちに、良き思い出と心身の健康を守ってあげたいと思うのです。

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