column 健康コラム

2024.01.09 | 健康コラム

ひどい二日酔い

私にとってのなつかしい味。
その中には母と祖母がお安い御用とこしらえてくれた、“ふるさとの味”があります。
『あんずジャム』と『いなりずし』、そして『粕汁』です。(笑)
昨年暮れに帰省した時に、お土産で購入した「杏ジャム」。
むかしのあの味でなかったのは残念だった。
やっぱり家族でないと出せない、独特の味わいがあるのだろう。

栃木県佐野市にある、知る人ぞ知る“いなり寿司”が評判のお店。
知人から教えてもらって入店した。
早速一口頬張ってモグモグ。深みがあるけど、反面サッパリ感のある甘さ。
そして僅かな酸っぱさがバランスよく口の中に広がった。
どこかで味わったような・・・。
そんな感情が湧いて来た。
小学校の運動会で児童とその家族、みんないっしょになって食べた、お昼のお弁当の時間を思い出した。
むかしの味に出会うことができた瞬間だった。
自然とうれしい気持ちが込み上げて来ました。

以前帰省した時に、妻が母から粕汁の作り方を教わっていた。
実家の粕汁は長ネギと油揚げだけのシンプルなお吸い物だ。
何時だったか、自宅で初めて妻がこしらえてくれた。
むかしなつかしい味わいが蘇った。
まさにあの時の粕汁だった。
出来栄えに感嘆したのです。
高級料亭でも出せない味・・・。
母,祖母、そして妻しか出せないエッセンスがあるのだろう。
そんな出汁が効いているに違いない。

食は時として幸福をもたらしてくれます。
食が運んでくる言い尽くせない幸せは、味と風味だけでは届きません。
そこにむかしの思い出という旨味が効いて、はじめてもたらされるのかもしれません。
その融合はちょうどメロディと歌詞の関係と似ている。
遥かむかしによく口ずさんだ歌のメロディが流れて来ると、自然とその歌詞を声に出して歌うことができますよね。

反対に不幸な体験がトラウマとなって、口にすることが出来なくなってしまうこともある。
ところがひどい二日酔いを体験しても、悔恨の情が消え失せる。
そしてまたお酒を飲みたくなる。
不健康なアルコール摂取の常態化は、なぜ繰り返されるのでしょうか?

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