column 健康コラム

2024.07.03 | 健康コラム

口の中の乾き

予期せぬ自然災害や人為的災害は、起こるべくして起きる原因がある。
結局人間の欲がもたらす大難だ。
どちらにせよ、それまでの平穏な暮らしから想像もしなかった苦境に突き落とされる。
能登半島地震が発生したのは、新しい年が明けたばかりの元日です。
熱海の盛り土崩落土石流事故は防ぐことができたはず。
この回顧を後知恵バイアスと言わないで下さい。
限界はあるもののキメ細かい対策を講ずるべきです。

何はともあれ、災害に遭われた地域の一刻も早い復旧・復興が望まれます。
先日のG.W.では大勢のボランティアが現地入りされたことでしょう。復興支援には欠かせない存在です。
ボランティア活動の根本的支えは、他人への思いやりの精神であるべきです。

自ら進んで無報酬で社会奉仕するボランティアとは別の話しです。
現役をリタイア(定年退職)した、日常的に時間を持て余している高齢者が、自主的に無償で社会事業に参加すること。
一般的なボランティア活動に参加する、昭和期に於ける成り行きだと思う。

令和の時代に入りグローバル社会となり、急激に情勢が変動する要因が増大した。
少子高齢化の人口構造と年金に代表される社会福祉制度の歪み。
前出の古き良きボランティア活動に、参加し難い世の中になったと感じます。
それに伴って、ボランティア活動を募る側も思うように行きません。
昭和のようにはトントン拍子で人員が集まりません。
ふた昔前(?)に通用した考え方や姿勢、方法で参加を呼び掛けても、すんなりと受け入れてはもらえません。

現役に近いか、それともまだまだバリバリのアクティブシニアが増加中。
その対象は私のような“新人類”と呼ばれた世代辺りからでしょうか?
ボランティアで参加をお願いされた側にその気はある。
だけど実際に応えることは難しい。
物価高騰の折、経済的にも生き難い世の中では、やっぱりそれなりの実益(金銭的報酬)に期待を寄せたくなる。

介護施設の調理スタッフが足りない。
需要は右肩上がりなのに、どの事業所も人手不足が手かせ足かせとなっている。
事業運営を継続出来ません。
“有償ボランティア募集”のステッカーが貼られた、介護施設の送迎車をしばしば見掛けます。
有償ボランティアとは、お馴染みの表現に変えれば、むかしからある「アルバイト」のこと。
けど、現代はアルバイトの雇用形態がさまざまです。
ワーク・ライフ・バランスが尊重される。
高齢者に対する福祉サービスのお手伝いが、むかしで言う「ボランティア」と「アルバイト」が組み合わさった。
そして「有償ボランティア」という造語(?)ができたのかもしれません。

誰だって生活活動に優先順位がある。優先したい要件は人それぞれです。
好き嫌いから始まって、やりがいが有るか無いか、根本的な事業理念に共感できるか?
それとも納得できないか?等々が判断の要素となる。
加えて、生きる上で食べていかなくてはならない。
当然、経済的原資・報酬額が選択理由になる場合もあるでしょう。
善悪を抜きにしてドライに考える。“乾いた理由”があるのも事実です。

からだは乾くと何所かしら具合いが悪くなる。
乾燥してはいけない粘膜という上皮組織がある。
口腔内の隅々にも敷かれています。

口笛がうまく吹けない。
そんな他愛のないことから、お口の健康が心配になってしまいました。

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